大判例

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東京高等裁判所 昭和47年(ネ)220号 判決

被控訴人はその所有する本件庭木を控訴人によって搬出処分されて滅失したことによる損害賠償を求めるものであることはその主張より明かであり、損害賠償の根拠規定として民法第一九一条によることは当事者双方争いなく従って、当裁判所も右法条による賠償責任の有無について判断することとする。

控訴人が本件庭木を有体動産としての競売手続により競落したものであることは前認定のとおりであり、競売代金を完納して本件庭木の占有を取得したものであることは≪証拠≫によって認められるところであるから、控訴人が善意で本件庭木の占有者となったものというべきである(控訴人が本件庭木に対する執行手続が違法であることを知っていたとか、本件庭木が被控訴人の所有であることを知りながら競落したとかの事実は本件全証拠によっても、これを認めることができない)。そして本件庭木の搬出の際庭木一本一本にではなく、ある程度まとめて被控訴人の所有なる旨の木札が付せられていたことを知っていたことは控訴人の供述によっても認められるけれども、正当に競落して所有権者となったものと信じていた控訴人が右木札の存在によってその所有権又は占有権限について疑問を持ち搬出を中止すべきものとするのは相当でなく、他に当時控訴人において木札の存在により所有権又は占有について不審を持ち搬出を中止すべきものと見るべき事情の存したことは本件全証拠によってもこれを認めるに足りない。

(石田哲 小林 関口)

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